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2020-10-31

仕入日記:番外(久留米編)

小鹿田への仕入ついでに行きたかったのが久留米市美術館
石橋文化センターの中にあり、元々はその名の通りブリヂストン創業者の石橋氏がつくった石橋美術館だったところです。

美術館の前に久留米の老舗喫茶店でランチ。
コーヒーと喫茶店をこよなく愛する店主は、どこかに行くとなれば必ず近くの喫茶店(またはカフェ)を調べます。
今回選んだのはここ「しのはら珈琲店」。

店構えからしていい感じ。
席が埋まっていて、大きいテーブルの一角に通されます。
同じテーブルで店員さんがコーヒーを飲んだりペーパーナプキンを折ったりして。
こういう喫茶店にスマートさは期待してないので、かえって好感がもてます。
大体、ペーパーナプキンを見栄えよく折るというそのひと手間、最近見かけなくなった文化だなぁとしみじみ。

ランチも美味しかったし(添えてあるポテサラ好みでした。外で食べるポテサラが美味しいって珍しい!)、コーヒーはおかわり置いといてくれる親切さ。
残って欲しい良いお店でした。

さて腹ごしらえが済んだらお目当ての久留米市美術館へ。
天気に恵まれたのもありますが、噴水のある手入れの行き届いた庭が心地よい。
これ近所にあったら良いですねぇ。お弁当持って行きたい。

ここで何が見たかったかというと、テレビCMで開催を知った「鴨居玲展 静止した刻」です。
店主は芸術にそんなに詳しい訳ではないのでこの画家のことは知らなかったのですが、CMで見た絵に引き込まれてしまって(宣伝広告って大事ね)。

予備知識なしに行ったのですが、最期は自ら命を絶ってしまったというだけあってなかなかへヴィな展覧会でした。
個人的には物凄いエネルギーや魅力を感じる絵なんですが、とにかく負の方向に向かっているというか。
店主は割りとポストカードとか買う方なのに、ちょっと持っておく勇気がなくて、ひと仕切り眺めてやめておいたくらい。
ただ、持っていたくはないけど、また見たい絵ではあります。

負のオーラに当てられてゆらゆら外に出ると、美しい花々の咲く庭園。
これはコーヒーカップの柄と同じバラ?
相反するようで絶妙にバランスをとってくれたような。
良いインプットの時間が持てました。

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