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2022-06-25

仕入日記:存続する大日窯の、終わる仕事

これまでのブログで廃業するとお伝えしていた大日窯、喜ばしいことに存続できることとなりました。
SNSには書いていましたが、そういえばブログにきちんとその辺のことを書いておりませんで・・・失礼致しました。

春頃にお電話で存続のお話を伺った時、久保さんが、店主のブログも後押ししてくれたのかなと思った、とおっしゃって下さり、本当に嬉しかったです。
店主としてはただただ、久保さんが長年取り組んで来られた誠実な仕事がここで途切れてしまうのが寂しくて、率直にそれを書いただけでした。

「まだあと5年は頑張るつもり」と久保さん。
廃業が決まっていた時には「終わったらのんびり旅行でもしたい」とおっしゃってたので、それを思うと少々申し訳ない気持ちにもなりました(苦笑)

そんな大日窯ですが、ひとつ寂しいお知らせもありました。
店主の大好きな「こてつ」シリーズが生産終了となったのです。

「こてつ」シリーズはあえて鉄分を混ぜた大日窯特注の磁土で作られた、古伊万里をも思わせる素朴であたたかみのある風情が特徴の品々。
物価高が叫ばれる昨今、原材料費の高騰により続けることを断念したのだそうです。

値上げすれば良いのでは?と思う方もおられるでしょう。
しかし、あくまでも大日窯は普段使いのうつわを作る窯。
気軽に使えない値段のものを作る訳にはいかない、との信念から、生産終了を決めたそうです。

もう「こてつ」シリーズ用の磁土が底をついたそうなので、ご紹介できるのはこれが最後となりそうです。
人気の蕎麦猪口ももう少し数が揃えばと思っていましたが、「これで最後です」と。
少しですが最後の「こてつ」シリーズ、SHOPでぜひご覧になってみて下さい。

最近は新しいスタッフに絵付けの指導も行っている久保さん。
大日窯らしい素朴でありながら洗練された絵付け、繋いで頂けたら嬉しいですね。

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