マルクトスコレーというお店のこと
aboutページにどんなお店かは簡単に書いていますが、ちょっと個人的な思いも少し。
このお店をはじめるに至った理由について。
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いろんな仕事をしてきましたが、私の価値観を形成するのに一番大きい影響を与えたのは、音楽業界でした。
ほかの仕事にも得るものはたくさんありましたが、あの頃の経験が、社会の多様性や本質を考えるきっかけとなったように思います。
音楽が好きで選んだ仕事とはいえ、なかなかに過酷な日々。
そんな中で私が救いを求めたのが旅であり、その先々にあった豊かな文化でした。
こういう豊かな文化を身近に感じられる暮らしをしたいと思うと共に、どうしたら未来に繋いでいけるのかと考えました。
どこに行っても大抵、そういうものは失われつつあったから。
様々な活動もしましたが、集団行動の苦手な私・・・紆余曲折の末、ひとりを選びました。
紆余曲折の部分はややこしいので省きます。機会があればいつか書くかも?
小鹿田焼の窯元からは“卒業生”と言って頂き、そのポジティブな響きにはとっても救われます。
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そんなことと並行して、頭の中に常にぼんやりとあるのが世界の行く末について。
大袈裟ですみません。
音楽業界にいた頃から、周囲の影響もあって食べるものや使うものの背景が気になるようになりました。
買う時は表示を見て、ワケの分からないものが入っている品は極力避けます。
といってもストイックとはほど遠く、添加物が入っているものを食べることもありますけどね。
でも一度気になってしまったら、何も気にしていなかった頃には戻れない。
選択肢がある時には自然と安全そうなものを選ぶようになりました。
最初はそれが自分にとって良いからと考えていましたが、ひっくり返せば作り手や環境にも良いことだったりして。
温暖化やプラスチックゴミの問題が顕在化してきている今、それを加速させるような生活は続けたくないなと思うのです。
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そういういろんなことを全部ひっくるめて、心地よく使えるもので暮らしたい。
そしてそれを伝えたい。
できれば一生かけて、楽しみながら。
そんな思いでお店をはじめることにしました。

記念すべき初仕入れは、大分の小鹿田焼でした。
機械を使わず、土と人の手でつくられたやきもの。
ブランクがあったにも関わらず、あたたかく迎えて下さった窯元には感謝しかありません。
ブログには偉そうなことを書いてますが、今はまだ理想ばかり。
頭の中でごちゃごちゃ考えていることを整理して、少しずつ形にしていきたいと思います。
とってもスローペースですが、どうかお付き合い下さい。